ガソリンを入れる時はエンジンを切るべし!つけっぱなしの危険性をわかりやすく解説

  • ガソリンを入れる時ってエンジンを切るのがマナーなの?
  • エンジンをつけっぱなしのままガソリンを入れるとどうなるの?
  • ガソリンを入れる時にエンジンを切ると子どもの熱中症が心配!

クルマに乗っている人であれば必ず行うのがガソリンの給油ですが、エンジンを必ず切らなければいけないのは知っていましたか?

じつは、ガソリンスタンドには「給油中エンジン停止」などの注意書きがあり、ガソリンを入れる時にはエンジンをつけっぱなしにしてはいけないのです。

もしエンジンを切らずに給油をしてしまい大きな事故となってしまったら…。

そう考えると、とても怖いですよね。

この記事ではガソリンスタンドでガソリンを入れる時のルールや、なぜエンジンを切る必要があるのかについて説明します。

給油中の事故は命にかかわることもあるので、ガソリンを入れる時の注意点を覚えておきましょう。

ガソリンスタンドでガソリンを入れる時には必ずエンジンを切るというのは、危険物取り扱いの法令で定められています。

万が一静電気などが発生したときに引火してしまう可能性があるからです。

ガソリンスタンドで勤めていたこともあるクルマ屋社員が、エンジンをかけたまま給油する危険性をお伝えします!

目次

ガソリンを入れる時にエンジンを切るのはなぜ?

クルマに乗るには必ず必要なガソリン(燃料)ですが、セルフスタンドも普通のスタンドも給油前に必ずエンジンを切ると思います。

ではなぜ切らないといけないのか。

答えは簡単で、危険物の規制に関する法令によって給油時にはエンジンを切るように定められているからです。

給油中のエンジン停止はどんな法令で定められているの?

ガソリン・軽油・灯油は消防法により【危険物】と定められています。

そのため、ガソリンを入れる時にエンジンを切らなければいけません。

危険物の規制に関する法令の第二十七条第六項で下記のように記載されています。

 第二項から前項までに定めるもののほか、危険物の取扱いの技術上の基準は、次のとおりとする。

 給油取扱所(第十七条第三項第一号から第三号までに掲げるもの及び顧客に自ら給油等をさせる給油取扱所を除く。)における取扱いの基準(略)

 自動車等に給油するときは、自動車等の原動機を停止させること。(略)

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=334CO0000000306 (危険物の規制に関する政令(昭和三十四年政令第三百六号)より引用) 

原動機とはエンジンのことを指します。

給油をするときは自動車等の原動機を停止させること、とありますので、ガソリンを入れる時にはエンジンを切るように法令で定められています。

ただしこの法令は危険物を取り扱う人あてとなりますので、厳密に言うと守らなければならないのはガソリンスタンドの従業員など危険物を取り扱う人。

ガソリンスタンドでは【給油中エンジン停止】などの貼り出しがされ、エンジンを切り忘れていた場合は従業員から指摘や注意をされます。

以上のことから、もしエンジンをかけたまま給油をしてしまってもお客側である人は罰則になりません。

ではなぜ罰則にならないのにエンジンを切るのか?それは火災などの大きな事故が起きてしまう危険があるからです。

エンジンを切るというルールを守らないとこんな危険が・・・

ガソリンはとても気化しやすく引火しやすい液体のため、ガソリンを入れる時にエンジンを切らないと火災などが起きてしまう危険があります。

その他にもガソリンを入れる時にエンジンを切り忘れたことが原因で、サイドブレーキの効きが甘かったクルマが給油ノズルを差したまま誤発進してしまい、外れたノズルからガソリンを振りまいてしまうという事故もありました。

今のガソリンスタンドではセルフの場合100%緊急離脱カプラが装着されているため、万が一誤発進してしまっても一定の引っ張る力が加わった時点でホースが分離し、ガソリンが流れ出ないように上流側も下流側も弁が閉止する仕組みとなっています。

フルサービス式のガソリンスタンドは最初から最後まで人の手で給油が行われるため基本装着されていませんが、自主的に装着している店舗も。

この緊急離脱カプラがあることで誤発進時のガソリン流出リスクが低減されると言われています。

ガソリンを入れる時に守るべきルール

こういった危険な目に遭わないためにも、ガソリンを入れる時には守るべきルールが何点かあります。

  • ガソリンを入れる時はエンジンを必ず切る
  • ガソリンを入れる前に静電気除去パネルに必ず触れる
  • ガソリンを入れる時に喫煙やスマホを使用しない
  • ガソリンが吹きこぼれのないように気を付ける
  • ガソリンを入れる時には窓やドアを開けたままにしない

1つずつ細かく説明します。

ガソリンを入れる時はエンジンを必ず切る

何度も書いている通り、エンジンは必ず切りましょう。

ガソリンはとても気化しやすい物質。

エンジンをかけているあいだにもクルマは常に燃料を燃焼し、ガソリンは気化しています。

静電気などのわずかな火気が原因で気化されたガソリンへ引火し、火災発生となる可能性がじゅうぶんにあります。

ガソリンを入れる前に静電気除去パネルに必ず触れる

給油ノズルの近くに【静電気除去パネル】が設置されています。

人間の身体には知らない間に静電気が溜まっており、その静電気による火花が原因でガソリンに引火してしまう可能性があります。

冬場は特に静電気が溜まりやすいので、静電気をしっかり取り除いてからじゅうぶん注意をして給油をしましょう。

もし静電気除去パネルがない場合はクルマのボディに触れることで静電気を取り除くこともできます。

ガソリンを入れる時に喫煙やスマホを使用しない

ここまでに何度か話になっていますが、火災の危険があるためもちろん火気厳禁です。

運転中に煙草を吸っていても、スタンドに入るときには必ず消しましょう。

また、スマホを使うことで静電気が発生する可能性もじゅうぶんにありますので、スマホの使用も控えましょう。

給油中にスマホを触ることで給油中の注意が逸れてしまう危険もあります。

ガソリンが吹きこぼれのないように気を付ける

給油ノズルには基本的にオートストップ機能が付いています。

そのため燃料タンクがいっぱいになると自動でストップするのですが、ノズルが奥までしっかり差し込まれていなかったり流量が少ないと自動で止まらない場合があります。

ギリギリまで入れたくてノズルを奥まで差し込まずに給油する人もいますが、ギリギリを狙うあまりに吹きこぼれてしまうパターンも少なくありません。

吹きこぼれから火災が発生する可能性もありますので、しっかり奥まで差し込み給油しましょう。

ガソリンを入れる時には窓やドアを開けたままにしない

ガソリンスタンド内の空気中には気化したガソリンがたくさん潜んでいます。

そのため、給油中に窓やドアを開けたままにしていると車内に気化したガソリンが入り込んでしまう恐れがあります。

その車内でライターを使って煙草に火を付けたりしてしまうと引火してしまう可能性があるため、ガソリンを入れる時には、必ず窓とドアを閉めましょう。

真夏の給油でエンジンを切るときはぎりぎりまでクーラーを使うなどの工夫を!

小さなお子さまを連れているご家族などは、エンジンを切って給油する数分の間でも熱中症になってしまうのではないかと心配になるかと思います。

ですが、ガソリンを入れる時にはエンジンは切らなければならないので、ギリギリまでクーラーで車内を冷やしてからできるだけ早くガソリンを入れるように心がけましょう。

それでも心配な場合は子どもの様子が見ていられるように、セルフではなくフルサービスのスタンドへ行き給油をしてもらうのをオススメいたします。

ガソリンを入れる時にエンジンをつけっぱなしにするのは危険!

ガソリンを入れる時はエンジンをしっかり切らないと、静電気が発生し火災につながる恐れがあります。

自分が罰せられなくても、ルールを守らないと多くの人を巻き込む重大な事故に発展しかねません。

エンジンを切るのが嫌だ、という明確な理由もないと思いますので、ルールに則ってエンジンはしっかりと切りましょう。

エンジンを切らないと危険な目に遭ってしまう可能性がかなり上がってしまいます。

おさらい
  • エンジンを切らずにガソリンを給油すると火災発生の可能性が高くなる
  • ガソリンは気化しやすいので静電気などの些細な火気でも要注意
  • エンジンを切ると車内の様子が心配なときはフルサービスのスタンドへ

ガソリンスタンドで、ガソリンを入れる時になぜエンジンを切らないといけないのか、伝わったでしょうか?

少しでも危険な目に遭わないためにも、定められているルールはしっかりと守ってクルマに乗りましょう。

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