- 交通安全協会に入らないとデメリットはあるのか知りたい!
- そもそも交通安全協会に入らないという選択肢はありなの?
- 交通安全協会の加入率や入るメリットを教えて!
運転免許証の取得や更新をする際は、必ずと言っていいほど交通安全協会への入会を薦められます。
ほとんどの人が更新や交付とワンセットで入会していることもあり、なんとなく断りづらい雰囲気ですが、もし交通安全協会に入らないとどうなるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
この記事では交通安全協会に入らない場合のデメリットはもちろん、加入率や入ったときのメリットなどを詳しく解説します。
交通安全協会に入らないデメリットとは
最初に、交通安全協会に入らないと何かデメリットが発生するのかという根本的な疑問から解消しておきましょう。
結論から言うと、交通安全協会に加入しなくても深刻なデメリットが生じることはありません。
交通安全協会は権利能力を持たない非営利団体
免許センターや警察署、運転免許試験場など運転免許証に関連した施設では警察官の姿を目にしますが、交通安全協会への入会手続きもこれらの場所で行われることから「加入は義務」と誤認している人も少なくありません。
交通安全協会は昭和25年に設立された【非営利団体】なので、入会は任意となっています。
道路交通の安全を目的としていて、主な活動内容は以下の通りです。
- 交通安全運動の実施
- 運転免許証更新時期のお知らせ
- 運転免許更新に関連した事務業務
- 必要書類や収入証紙の委託販売業務
- 交通安全に関連するグッズの販売
- 交通安全功労者の表彰
交通安全協会に入らないことで起こるデメリット
基本的に加入する・しないは任意ですが、場合によっては若干の損をしたり嫌な思いをするなどのデメリットが生じる恐れがあります。
交通安全協会を途中で脱会すると損をする
交通安全協会に入らないデメリットというよりは辞めた場合のデメリットになりますが、途中で脱会してもすでに払ってしまった費用は戻ってきません。
基本的に交通安全協会の会費は前払いとなっています。
会費の詳細は都道府県によって異なりますが、
年/300~700円で”次の免許更新まで”の年数分を前払いするというシステムがほとんどなので、更新前に途中退会してしまうと会費が戻らないというデメリットが生じるのです。
交通安全協会に入らないと不愉快な思いをする可能性も
交通安全協会への加入は義務ではなく、あくまでも任意ですが「入って当然」という雰囲気や風潮が強い地域もあるようです。
入らないと周囲から奇異の目で見られたり、場合によっては職員の対応が冷たいと感じたり嫌がらせを受けるなど不愉快な思いをする可能性もあります。
交通安全協会の加入率は年々低下している
ひと昔前までは交通安全協会に何の疑問も抱かずに加入する人がほとんどでしたが、年々その加入率は低下の一途をたどっているようです。
交通安全協会は都道府県ごとにそれぞれ独立していて、加入率を公表していない団体がほとんどなので正確な数値は判りませんが、1980年代~90年代ころまではドライバーの実に9割近くが加入していたと言われています。
ところが、任意であることが判りにくいことが問題視されたり、報道番組で警察の天下り先として取り上げられたりしたことで加入者が激減しました。
都市部では特に交通安全協会への加入率減少が顕著にみられ、東京都では免許の取得や更新時に加入を促す声掛けすらしていないケースがほとんどです。
逆に地方では免許の取得や更新のタイミングで、「交通安全協会への加入はどうされますか?」と聞かれることが多いようですが、任意であることを明確にしているので断りやすくなっています。
交通安全協会の加入率は全国的に低下していて、例えば島根県の交通安全協会が公表した2022年度の加入率は37%程度となっています。
交通安全協会に入るメリットについて
交通安全協会へ入らないという選択をする人が増えていますが、加入することで受けられる恩恵やメリットは色々あります。
何となくの先入観で加入を断るのではなく、自分にとって得か損かを見極めた上で判断するようにしましょう。
さまざまな会員特典やサービスを享受できる
交通安全協会の会員になると、特典や地域ごとのサービスを受けることができます。
代表的な会員特典として
- 免許証ケースが貰える
- 会員証の提示で割引などのサービスが受けられる
- チャイルドシートの貸し出し
交通安全協会の年会費は1年あたり300円~700円程度となっています。
仮に年会費700円でゴールド免許(5年更新)だった場合、3,500円を支払う計算になりますが、協賛店舗で受けられる割引やサービスをしっかり活用すれば簡単にペイできる金額です。
交通安全協会のチャイルドシート貸出サービスは、自治体によって貸出期間や金額(無料or有料)の違いがあるのでサービスを受ける際は問い合わせて確認してみましょう。
交通安全協会の特典については過去記事でも詳しく解説していますので、気になる方はあわせて目を通してみてください。
交通事故に遭ったとき見舞金を受け取れる
もしも交通事故に遭ってしまった場合、保障や見舞金は多いに越したことはありません。
交通安全協会に加入していると、万が一のときに見舞金を受け取れます。
自治体によって見舞金を受け取れる条件は異なりますが、怪我などで長期入院(3週間前後が多い)をした場合におよそ3万円ほどの見舞金が支払われます。
交通安全表彰を受ける権利が得られる
交通安全協会では、交通安全の確保や交通安全思想の普及に貢献した団体や個人を表彰することがあります。
表彰には永年無事故運転者や交通安全功労者などがありますが、これらの表彰を受ける権利は会員のみとなっています。
交通安全協会に関するその他の疑問や質問まとめ
記事内では解説しきれなかった交通安全協会の加入に関連する疑問や質問をまとめて解説します。
交通安全協会に入会するかどうか悩んでいる方は、参考に役立ててください。
- 交通安全協会に加入しないと免許更新のハガキは届かないですか?
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交通安全協会へ加入するかどうかを決めるとき、【更新ハガキ】が届かないと困るからという理由で入会している人が多いようです。
しかし、実は免許更新を知らせる更新ハガキの送り主は交通安全協会ではなく都道府県の公安委員会なので、加入せずともハガキは届きます。
- 交通安全協会を辞めたいのですがどうすればよいでしょうか?
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記事内でも触れていますが、交通安全協会の会費は前払いとなっています。
そのため交通安全協会を損しないで辞める方法は、【次回の免許更新のとき】に【加入しない】ことです。
加入していて何か損をするわけではないので、年会費を払っている間にわざわざ辞める必要はないと言えるでしょう。
- 交通安全協会に入らない最大のデメリットを教えてください
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冒頭でもお伝えしましたが、交通安全協会に加入せずとも大きなデメリットはほとんどありません。
しかし、加入率が高い地域などでは未だに「入って当然」という風潮が根強く残っていて、場合によっては嫌がらせを受ける可能性が考えられます。
交通安全協会の嫌がらせについては別記事でも詳しく解説していますが、近年において加入しないという理由で嫌な思いをすることはほとんどありません。
あくまでも、自分にとって必要かどうか?を基準に加入するかどうかを決めるようにしましょう。
交通安全協会に入らなくてもデメリットは無し!メリットと比較して加入するかを決めよう!
交通安全協会への加入はあくまでも任意であり、入らないとしても大きなデメリットはありません。
- 交通安全協会は非営利団体で加入・非加入は任意
- 報道などによるイメージ低下に伴い加入者は減少傾向にある
- メリットもあるので賢く活用しよう
交通安全協会に対して悪いイメージや先入観から「加入はしない!」と決めてしまうのではなく、自分が住む地域ではどのようなサービスが受けられるのかなど、メリットをしっかり確認した上で判断するのがおすすめです。
自分にとって得なのか損なのかを冷静にジャッジして、先入観やイメージに捉われず加入するかどうかを決めるようにしましょう。