- ロータリーの標識にはどんな意味がある?
- ロータリーの標識と間違いやすい標識ってある?
- 標識のないロータリーもある?
ロータリーとは、円形(ドーナツのような環状)になっていて時計回りに一周できる道路のことを指します。
ロータリーの標識は「警戒標識」という種類の標識で、ロータリーがあることを知らせる役割を持っています。
そのため、ロータリーがあることが分かりにくい見通しの悪い場所にのみ設置されており、ロータリーがある場所すべてに設置されているわけではありません。
ロータリーの標識は設置されている場所が限られているため見かけることが少なく、標識をよく覚えていないという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、ロータリーの標識の色や形、間違いやすい標識について紹介しています。
似ている形をしていても標識の種類や通行方法が違うので、間違えてしまうと事故や違反につながることもあります。標識の種類も合わせて覚えて、しっかり区別できるようにしましょう。
ロータリーの標識は黄色と黒の【警戒標識】
道路標識は大きく分けて「案内標識」「警戒標識」「規制標識」「指示標識」の4つの種類があり、ロータリーは「警戒標識」になります。
《標識の種類》
- 【案内標識】目的地の方向や都道府県の場所などの方向を案内する標識
- 【警戒標識】道路を通行する上で危険がある場所や注意が必要な場所を知らせるための標識
- 【規制標識】道路を通行するときの規制や制限、禁止事項などを指定した標識
- 【指示標識】優先道路や停止線などの通行に必要な事項を指示するための標識
警戒標識は注意をうながす標識で、黄色いひし形の標識に黒でマークが描かれています。警戒標識というのは、見通しの悪い場所でその先の道路状況などの情報を運転手に知らせるための標識です。
そのため、遠くから見てロータリーだとわかる駅やバスターミナルなどには設置されてないことが多く、見慣れない標識だと感じる人もいるのではないでしょうか。
ロータリーの標識は「この先にロータリーがあるので通行に注意してください」という標識なので、ロータリーの直前ではなく、ロータリーの30m~120m手前に設置されているのが一般的です。
ロータリーというのは、円形(ドーナツ状)の道路のことで、円形の道路を通行することで進みたい方向に方向転換を行う形状の道路になります。
ロータリーの中は標識に書かれている矢印の向きと同じ時計回りで進行します。
直進したい場合でも道路の形状によっては時計回りで半周する必要があるため、ロータリーの標識を見たら間違った方向に進まないように、ロータリーに合流する心の準備をしておきましょう。
標識がロータリーと似ている【環状交差点】は通行の方法が違う
ロータリーの標識に似ているものとして、環状交差点(ラウンドアバウト)があります。
ロータリーは黄色いひし形の「警戒標識」でしたが、環状交差点(ラウンドアバウト)の標識は青い丸型で、マークの色は白です。
ロータリー | 環状交差点(ラウンドアバウト) | |
標識 | ||
形 | ひし形 | 円形 |
標識の色 | 黄色 | 青色 |
マークの色 | 黒 | 白 |
標識の種類 | 警戒標識 | 規制標識 |
同じ種類の標識 | 「落石のおそれあり」 「車線数減少」など | 「指定方向外進行禁止」 「歩行者専用」など |
ロータリーというのは道路の形状のことなので、ドーナツ状になっている環状交差点も本来はロータリーに含まれるのですが、環状交差点は通行の方法が道路交通法で定められているためロータリーと呼ぶとややこしくなってしまいます。
環状交差点のことは「ロータリー」と呼ばず、環状交差点以外を「ロータリー」と呼ぶことで2つを区別しているのです。
ロータリーの標識が見通しの悪い場所にしかないのに対し、環状交差点の標識は指定された場所すべてに設置されているため、環状交差点の標識の方がロータリーよりも見かける機会が多いかと思います。
そのため、ロータリーによく似た環状交差点の標識をロータリーの標識だと間違えて覚えてしまっている人が多いのです。
ロータリーと環状交差点は、標識はよく似ているのですが通行方法に違いがあるので、勘違いしたままだと事故やトラブルのもとになってしまいます。
警戒標識と規制標識の違いと合わせて、ロータリーと環状交差点の違いも覚えておきましょう。
ロータリーと環状交差点を見分けるポイントや通行の注意点についてはロータリーと環状交差点の違いについてで詳しく解説しておりますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
ロータリーでは設置してある標識に従って通行しよう
時計回りで通行するドーナツ状の道路を「ロータリー」と呼んでいるため、ロータリーにはいろいろな道路状況のものがあり、すべてのロータリーで同じ通行ルールを適用することはできません。
小さな駅のロータリーでは何台も車がロータリーに入ることがなく、ロータリーに入る車が優先されている場合が多いのですが、交通量の多いロータリーでは周回する車が優先でロータリーに入る車が一時停止している場合もあります。
同じように見えるロータリーでも、優先される車両の方向が違ったり一時停止が必要な個所があったりするため、安全のため一時停止や信号が設置されていて戸惑わずに通行できるようになっています。
《ロータリーに設置されていることが多い標識など》
- 一時停止
- 一方通行
- 進入禁止
- 速度規制(ロータリーに合流する前より低い速度)
- 徐行
- 信号機
- 横断歩道
上記以外にも、道路の形状に合わせた標識が設置されているので、ロータリー内は周囲に気を配りながら通行してください。
ロータリーの標識に関するQ&A
- ロータリーになっている交差点では、合流する側と内側を走っている車のどちらが優先ですか?
-
黄色いひし形の標識(警戒標識)で示されたロータリーは交通量や道路の形状によって優先される側が違うので、どちらが優先という断言はできません。
ロータリーには標識や信号機が設置されているので、思い込みで通行せずに信号や交通標識に従って通行してください。
ロータリーに似ている青い標識(規制標識)は「ラウンドアバウト(環状交差点)」を示すもので、円の中を走る車が優先です。標識は似ていますが、通行の方法は違うので間違えないよう注意しましょう。
- ロータリーに合流するときや出るときはどうすればいいですか?
-
ロータリーに合流する道路に信号や一時停止があれば従って進行してください。
ロータリー内は時計回りで進行するので、左折のウインカーを出して合流します。(道路の形状で直進のまま合流できる場合はウインカーは不要です。)
ロータリーから出るときも左折のウインカーを出して進む方向を示してください。
ロータリーを通行する際は道路内に設置してある標識にも注目!
ロータリーとはドーナツ状になった道路全般のことで、ロータリー自体に決められた通行方法はありません。ロータリーの標識は「この先にロータリーがある」ということを伝える「警戒標識」で注意をうながすための標識になります。
ロータリーの通行方法は大きさや交通量によっても違いがあるので、通行する場合は出入り口やロータリー内に設置されている標識にも注意しながら運転しましょう。
- ロータリーの標識は「この先にロータリーがある」という警戒標識
- ロータリーと間違えやすいのは「環状交差点」の規制標識
- 警戒標識は見通しの悪い場所に設置されてるため見通しのいいロータリーにはない
警戒標識は見通しの悪い場所などに設置される標識なのに対し、環状交差点の規制標識は環状交差点に指定されている場所すべてに設置されています。
標識や道路の形状は似ていても、ロータリーと環状交差点は通行方法に大きな違いがあるので間違えないように気を付けてください。