- 眩しいハイビームをやわらげる方法ってあるのかな…
- 対向車のハイビームが眩しいんだけど、あれって法的に問題ないの?
- ロービームとの違いを知りたい!
信号待ちでハイビームの眩しい対向車が止まっていて、走り始めてからしばらく目がチカチカしていた…なんて経験はありませんか?
視界が悪くなると運転がしづらくなり、最悪の場合うまく見えず事故に…なんてことにもなりかねません。
街中ですれ違うときにも、対向車のハイビームが眩しくて前をうまく見ることができないことも多いと思います。
今回はハイビームによる危険や、メリット・デメリットの紹介と、正しいハイビームの使い方について教えていきます!
走行中のライトですが、夜間走行時はハイビームで走り、すれ違うときや街中など交通量の多い道路ではロービームにして走ることが道路交通法によって定められています。
対向車のハイビームが眩しくてしかめっ面になりがちなクルマ屋社員が、どう使い分けるのがよいか解説します!
眩しいハイビームは危険?仕組みを解説!
クルマで暗い夜道を走るときには、ライトをつけて走ることが道路交通法で以下のように定められています。
(車両等の灯火)
第五十二条 車両等は、夜間(日没時から日出時までの時間をいう。以下この条及び第六十三条の九第二項において同じ。)、道路にあるときは、政令で定めるところにより、前照灯、車幅灯、尾灯その他の灯火をつけなければならない。政令で定める場合においては、夜間以外の時間にあつても、同様とする。
2 車両等が、夜間(前項後段の場合を含む。)、他の車両等と行き違う場合又は他の車両等の直後を進行する場合において、他の車両等の交通を妨げるおそれがあるときは、車両等の運転者は、政令で定めるところにより、灯火を消し、灯火の光度を減ずる等灯火を操作しなければならない。
(罰則 第一項については第百二十条第一項第五号、同条第三項 第二項については第百十七条の二第一項第四号、第百十七条の二の二第一項第八号ヘ、第百二十条第一項第六号、同条第三項)
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=335AC0000000105 (道路交通法 – e-Gov法令検索 より引用)
クルマのライトにはロービームとハイビームがあり、夜間のクルマ通りが少ない暗い道ではハイビーム、クルマ通りが多く街灯などで明るい道はロービームに切り替えなければなりません。
切り替えるのがめんどくさいし最初からロービームでいいじゃん!と思う方もいるかと思いますが、ロービームで見える範囲には限界があり、先が真っ暗でまったく見えない夜間走行時は特に必要とされています。
ハイビームとロービームの違いは
ここからはロービームとハイビームの違いについて説明していきます。
- ロービームは、夜間に前方約40mの距離にある人やクルマなどの交通上の障害物を確認できる
- ハイビームは、夜間に前方約100mの距離にある人やクルマなどの交通上の障害物を確認できる
かんたんにまとめると、夜間走行時に見える距離が違います。
さらに詳しく説明してきます。
ロービーム(すれ違い用前照灯)
ロービームとは…夜間走行時に前方約40mの距離にある人やクルマなど交通上の障害物を認識できる性能のあるものを指します。
軽自動車の長さがだいたい3.4mなので、軽自動車が約10~12台分先の距離まで照らすことができます。
意外と距離があるように思いますが、もし時速60㎞で走っていた場合あっというまに40mなんて走り終わってしまうので、距離があるから大丈夫と油断しないように気を付けましょう。
すれ違い用前照灯と言われている通り、クルマ同士ですれ違うときに使うライトになります。
ハイビーム(走行用前照灯)
ハイビームとは…夜間走行時に前方約100mの距離にある人やクルマなど交通上の障害物を認識できる性能のあるものを指します。
軽自動車の長さがだいたい3.4mなので、軽自動車が約28~30台分先の距離まで照らすことができます。体育の100m走と同じ距離ですね。
ここまで先を照らすことができると、もし人が道路を横断していても早くに見つけることができるため、余裕をもって速度を落とすことで安心して走ることができます。
最近のクルマはオートライト搭載が義務付けられている
2020年4月以降に発売の新型車には、オートライト搭載が義務付けられました。
そのため、今新車を購入するとオートライトが搭載されています。
オートライトは周りが暗くなってくると自動でライトが点灯し、明るくなってくると自動で消灯する優れもの。
エンジンを切るときにライトを消し忘れてしまっても自動で消え、走行時にうっかりライトを付け忘れてしまっていた!といった事態も防ぐことが可能です。
車種によって検知する時間に差はありますが、だいたいの車種は同じくらいの時間に点灯します。
オートライトにもオートハイビーム機能が搭載されている場合がありますが、対向車の認識までに時間がかかり遅れてロービームになることがほとんどだそうです。
そのためオートハイビーム機能は物議を醸しているようで、オートハイビーム機能には頼りきらず自分で切り替える方がよいとのことです。
ハイビームを使うことで事故はどれくらい防げるのか?
ハイビームを利用することで前方約100mまで照らすことができ、事故の割合を減らせると言われいています。
ハイビームにすることでいったいどのようなことに気が付けるのかまとめました。
- 道路を横断している人を早期発見できる
- 道路上の障害物(大きな石や落下物など)を早期発見できる
- 見づらい標識などを見落とすことなく確認ができる
- 自分の存在をアピールできる
主にこの4点になります。
遠くまで見渡せることで道路上の異物などを早期発見でき、衝突などを防ぎ事故を減らすことができます。
臨機応変に使い分けることが重要
夜間はハイビームでの運転を推奨していますが、ずっとハイビームを使う必要はありません。
明かりが多い街中や連続して対向車とすれ違う道路など、逆にハイビームを使うことでまわりへ迷惑となってしまう場合もあります。
明るい街中を歩いているときにクルマのハイビームに照らされて眩しいと感じたことはありませんか?
切り替える手間がありますが、相手への思いやり運転で事故を減らすことができます。
ずっとハイビームにするのは違反?
今ではオートハイビーム機能などがあるため自動で切り替わることもありますが、まだまだ手動で切り替えるクルマが多いかと思います。
そんなとき、うっかり切り替え忘れてずっとハイビームだった!なんて経験はありませんか?
気になるのはその行為が違反になるのかならないのか。
記事の最初でもお話しましたが、道路交通法で夜間走行時はハイビームで走ることが定められており、交通量が多い道路や歩行者・クルマとすれ違う場合またはクルマの後ろを走行する場合はロービームに切り替えなければなりません。
よって、切り替えずにずっとハイビームで走ることは減光等義務違反となり、以下の罰則を受けます。
点数 | 1点 |
反則金 | |
大型車 | 7,000円 |
普通自動車 | 6,000円 |
二輪車 | 6,000円 |
小型特殊自動車 | 5,000円 |
原動機付自転車 | 5,000円 |
眩しさで視界不良になり事故を起こしてしまう可能性があるため、違反となります。
常にハイビームで走れと言われたり適切に切り替えろと言われたり、ややこしいですよね。
人もクルマも通らず、街灯もないような暗い道路はハイビーム、誰かが来たときにはすみやかにロービームへ切り替える。それだけです。
ライトを適切に切り替える、たった1つの行動をしなかったために違反を切られてしまうと、結構痛い減点数と反則金です。
知らなかった人はこれを機にライトの切り替えを意識して行ってみてください。
今回もインスタアンケートをとってみました!
クルマで走るときにロービームとハイビームを使い分けている人はどれくらいいるのか、アンケートをとってみました。
今回は72名の方がアンケートに答えてくれました。ありがとうございます!
- 使い分ける!・・・78%(56票)
- 使い分けない!・・・11%(8票)
- 気にしたことない・・・11%(8票)
大多数の人がシーンによって使い分けているとのことでした。
なかには「ハッと気付いたときに切り替えている」とのご意見も。
信号待ちしているときはロービームにするなど、気遣い運転をする人がもっと増えるとよいですね。
相手に眩しいと感じさせるハイビームは違反になる!
以上、クルマのハイビームについてでした。
夜間走行時にハイビームを使うことが義務化されていますが、使い分けないといけないタイミングがあります。
相手が眩しいと感じるハイビームは事故などの危険を招く可能性があることから減光等義務違反になり、罰則になってしまうことがわかりました。
常にハイビームのまま走ることができれば楽ですが、危険を招く可能性があることから切り替えをしなければなりません。
手間にはなりますが、違反となってしまうのでシーンに合わせて適切にライトの切り替えをしましょう。
- 相手に眩しいと思わせてしまうハイビームは事故の可能性があるため違反になる
- 夜間走行時は必ずハイビームにしなければならないが、状況に応じて切り替えなければならない
- オートハイビーム機能が増えつつあるが、自分でも意識することが必要
ハイビームについて説明しましたが、いかがでしたか?
今まで切り替えをしていなかったり夜間走行時にハイビームにしていなかった方は、これを機に意識してもらえたら嬉しいです。