デイライトの義務化は日本でも可能性あり?取り付けの基準や注意点を解説!

  • デイライトの装着は日本でも義務化されているの?
  • デイライトを後付けしても車検に通る?
  • そもそもデイライトってなに?

車の需要が高まりつつある現在、需要が高まるにつれて事故率も上がっています。

外をのんびり歩いていたときに見通しの悪い路地から急に車が飛び出してきたら…。

考えただけでもぞっとしませんか?

事故に遭いかけたとき、少しでもライトが見えていて車が来ていることが確認できていたら。

そう感じたこともあると思います。

今回はデイライトとはいったいどんなものなのか、また装着は義務化されているのかなどわかりやすく解説します!

デイライトの装着は、2023年6月現在日本では義務化されていません。

ですが装着することでより安全になったりとメリットがあります。

車屋に勤めるまで車のライトはすべてライトだと思っていた車屋社員がわかりやすく教えます!

目次

欧米で義務化されている【デイライト】ってどんなもの?

そもそもデイライトってなに?と思う方もいると思います。

デイライトは正式名称が【デイタイム・ランニング・ランプ(昼間走行灯)】といい、明るい昼間でも常時点灯しているライトのことを差します。

ここ最近、常に明るくLEDライトが付いている車を見かけませんか?

それがデイライトです。

デイライトを後付けしても車検は通る?

デイライトが備え付けられていない場合は、後付けで取り付けることができます。

ですが保安基準でかなり細かく定められていますので、車検に通すには以下の基準をクリアしないといけません。

  • 取り付け可能な車種
  • 照度、色
  • 取り付けの位置

保安基準とともに1つずつ確認しましょう。

デイライトが取り付け可能な車種

デイライトを取り付けるには車種も定められています。

国土交通省のホームページが公開している「道路運送車両の保安基準(2022年12月23日現在)」の第34条によると、一部を除く自動車では昼間走行灯(デイライト)を取り付けできるとされています。

第34条の3(抜粋)

自動車(側車付二輪自動車、三輪自動車、カタピラ及びそりを有する軽自動車、大型特殊自動車、小型特殊自動車並びに被牽引自動車を除く。)の前面には、昼間走行灯を備えることができる。

https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr7_000007.html (国土交通省 道路運送車両の保安基準 より引用)

ざっくり言うと、車(軽自動車・普通車・トラックなど)や二輪車(バイク)には取り付けられるということです。

フォークリフトや小型トレーラーなど、工事現場で使ったりする特殊な車には取り付けられません。

また、保安基準にも書いてある通り軽自動車でも【カタピラ及びそり】を有している軽自動車には取り付けられないため注意してください。

デイライトは照度や色に基準がある

デイライトの取り付けを行う場合は、気に入ったライトを自由に取り付けていいわけではありません。保安基準でライトの照度や色も細かく指定されているのです。

デイライトの色や明るさについては国土交通省のホームページが公開している「道路運送車両の保安基準(2022年12月23日現在)」に記載があります。

保安基準第34条に関する細目告示(道路運送車両の保安基準の細目を定める告示)の第202条の2で基準が示されているので、違反しないように気を付けてください。

第202条の2(抜粋)

昼間走行灯の灯光の色、明るさ等に関し、保安基準第34条の3第2項の告示で定める基準は、次の各号に掲げる基準とする。
一 昼間走行灯の光度は、1,440cd以下であること。
二 昼間走行灯の照射光線は、他の交通を妨げないものであること。
三 昼間走行灯の灯光の色は、白色であること。
四 昼間走行灯は、灯器が損傷し、又はレンズ面が著しく汚損していないこと。
五 昼間走行灯は、レンズ取付部に緩み、がた等がないこと。
六 昼間走行灯の照明部の大きさは、25cm2以上200cm2以下であること。

https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_fr7_000007.html (国土交通省 道路運送車両の保安基準 より引用)

取り付け可能なライトは白色で1,440cd(カンデラ)以下であることとあります。

カンデラとは、国際単位系(SI)における【光度】の単位です。

光度とは、光源から特定の方向へ照射される光の強さのこと。

これを表す単位がカンデラです。

カンデラっていったいどれくらいの明るさなのでしょうか?

1cd(カンデラ)=ろうそくの火1本分と言われています。

カンデラはラテン語でろうそくの意味があり、英語のキャンドルと同じ語源の言葉です。

あとは他のライトが破損・汚損していないことなど、ごく一般的に整備不良とされる状態でなければ問題ありません。

デイライトの取り付けはプロに頼むのが確実

デイライトは、ライト自体の使用だけでなく取り付ける位置についても基準があります。また、配線の問題もあるので素人が自分で取り付けを行うのはリスクが大きいです。

日ごろから自分で車に手を加えている人なら作業自体は可能かと思いますが、車検を行うディーラーや整備工場によっては、自分で後付けした部品を外しておかないと対応してもらえない店舗もあります。

自分で取り付けを行う場合には普段車検や点検を行っている店舗に相談してから作業を行った方がいいでしょう。

車の構造にあまり詳しくない場合や自分で作業するのが初めてという場合は、専門の方に依頼して取り付けてもらうことをオススメいたします。

デイライトの装着は義務化されているの?

気になるところはデイライトに装着義務があるのかないのか。

欧米では1970年よりデイライトの装着義務化されていますが、2023年現在日本ではまだ義務化されていません

日本で現在デイライトの装着が義務化されているのは、二輪車・三輪車のみとなっています。

ですが最新型の車にはデイライトが標準で装着されているなど、日本でも少しずつ動き始めています。

元々日本では救急車やパトカーなどの緊急車両が対向車や前方の車、通行する人に向けて注意を促すために使用されていました。

日本では2016年10月に保安基準の改正が行われ、デイライトが昼間走行灯として正式に認められたことで装着している車も増えています。

デイライトを装着するメリットとデメリット

日本では装着が義務化されていないデイライトですが、義務化されていないのにわざわざ装着する意味があるのでしょうか?

デイライトの装着を検討している方のために、装着することで得られるメリットとデメリットを説明します。

義務化されていなくてもデイライトの装着にはメリットがある

まずは装着することによって得られるメリットを挙げていきます。

  • 車の存在を周りに知らせやすくなる
  • ドレスアップの幅が広がり楽しめる

1つずつ説明します。

車の存在を周りに知らせやすくなる

昼夜問わず点灯するデイライトを装着することで、車の存在を周りにアピールすることができます。

例えば薄暗い路地裏や人通りの少ない道路など、昼間でも暗く見通しの悪い道路がありませんか?

そんな道路を走るときに存在をアピールしてくれるのがデイライトです。

人から車の存在を認識されずに飛び出してきてしまったり、信号がない路地などで気付かずに接触といった事故を未然に防ぐ効果が期待できます。

ドレスアップの幅が広がり楽しめる

メーカー純正のデイライトは、今やフロントデザインのかっこよさを決める大事な要素の1つ。

デザインをアピールをするために各メーカーが形や配列にこだわって作られています。

例えばプジョーの車はライオンのエンブレムと相まって猛獣のようなかっこよさをアピールし、見る人へかっこいい印象を与えています。

このかっこよさに憧れ、後付けでデイライトを装着する人も少なくありません。

デイライトは義務化されていないので後付けになるというデメリットが

続いて、装着するうえで気になるのがデメリットだと思います。

この2点があまりデメリットと感じないようであれば、装着を視野に入れてよいかと思います。

  • 周りの車に眩しいと感じさせてしまう
  • 自分で設置するには基準が厳しい

デイライトはまだ義務化されていないため装備された車が少なく、後付けになる場合がほとんどです。また、デイライト自体が浸透していないので見慣れていない人が多いかと思います。

こちらも1つずつ説明していきます。

周りの車に眩しいと感じさせてしまう

昼夜問わず付いているライトですので、対向車や前方を走る車に「眩しい」と思わせてしまう可能性があります。

これは日本のデイライトにおける保安基準で定められている照度(カンデラ)が高いことが原因との声も。

すでに装着が義務化されている国で1,200カンデラなのに対し、日本は1,440カンデラまでOKとされています。

そのため周りの車には眩しいと感じさせてしまうようです。

自分で設置するには基準が厳しい

先述した通り、自分でデイライトを装着するには細かく指定された基準をクリアしなくてはなりません。

基準をクリアしていないと車検に通りません。

もちろん業者などのプロに頼んで取り付けることも可能ですので、この部分はあまり大きなデメリットに感じないかと思います。

ですがプロに頼む場合工賃がかかりますので、その点がデメリットに感じる場合も。

よく考えたうえで検討することをオススメします。

以上がデイライトを取り付けるメリットとデメリットでした。

デメリットもあまり大きなものではないので、事故に遭う確立を少しでも下げるために取り付けるのもよいのではないでしょうか?

義務化はされていないが取り付けると便利なライト

デイライトの装着は義務化されていませんが、装着することで事故発生の確立を少しでも下げられる可能性があります。

今後少しずつ新型車の標準装備となり、装着が義務化となる日が来ると思います。

少しでも悲しい事故を減らすためには大事な装備になってくるのではないでしょうか?

おさらい
  • デイライトの装着は義務化されていない
  • 装着することで事故の発生率を少しでも下げられる可能性がある
  • 自分でつけるには細かい基準をクリアしないといけない

あまり知られていないデイライトですが、その役割を知ると今後需要が高まることが期待される装備だということがわかりました。

もし装着を検討している方がいれば、前向きに検討してみてもよいと思います。

安全な車社会を目指して少しずつ進んでいきたいですね。

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