- バックモニターに表示される線の見方は?
- 駐車するときにバックモニターを活用するコツが知りたい!
- バックモニターを使うときに気を付けることはある?
バックモニターの義務化に伴いバックモニターを付けた車が増えてきましたが、見方がわからず使いこなせていない人もいるかと思います。
バックモニターは後方にある障害物や人の存在を確認するだけでなく、スムーズな駐車にも役立つアイテムです。バックモニターに表示されるガイドラインをうまく使えば、駐車が苦手な人でも簡単に駐車できるようになります。
この記事では、バックカメラの映像の特徴や表示されるガイドラインの見方について解説していきます。
バックモニターに表示される画像は実際に見る景色と違う部分もあるので、特徴を知っておかないと思わぬ事故につながることがあります。ガイドラインの見方と一緒に映る範囲などの特徴についても覚えておきましょう。
バックモニターは見方がわからないと効果的に使えない
バックモニターでは、運転席に座ったままでは見えにくい後方の景色を確認することができます。ただし、見える範囲や画面の見方を知っておかないと、機能を充分に活用することができません。
バックモニターの景色はゆがんで見える
バックモニターのカメラには広い範囲が映るように広角レンズが使われています。広角レンズは広い範囲を映すことができますが、中心から離れると物体が小さくなりゆがんで見えるという特徴があります。
等間隔で並んでいる同じ大きさの障害物も、距離が離れるにつれて間隔がせまく見え、障害物の大きさも小さく見えてしまうので注意が必要です。
バックモニターの画像と実際に見た景色は同じではないので、バックモニターの画像に慣れるまでは見た目と実際の距離感の違いに戸惑う人もいるでしょう。
バックモニターに慣れるまではこまめにブレーキを踏みながら車を動かし、どの程度進むかをよく確認してください。
バックモニターに表示されるガイドラインの見方
バックモニターに表示される線はメーカーによって違いがありますが、必ず表示されるのは車体の幅を表す両脇の線と後方の赤い線です。
車体の幅を表す線は黄色で表示されています。
後方に表示される赤い線は車体より50㎝離れた位置にあり、バックで障害物に近づいて行ったときはこの赤い線を越えるとぶつかる危険があります。
赤い線より離れた部分には、車体から1mの距離を示す緑や黄色の線(画像では緑の点線)が表示されているバックモニターが多いです。
さらに多くの線(1.5mや2m)が表示されるメーカーもありますが、50㎝の赤いラインと1mの緑(もしくは黄色)のライン2本の見方を覚えておけば問題ないかと思います。
バックモニターは見た目で距離がわかりにくいので、ガイド線を見て障害物までの距離を測るようにしてください。
ハンドルを切る方向について
バックモニターに表示される映像はバックする方向(後ろ側)が画面の上になっているため、どの方向にハンドルを切ればいいのか迷ってしまうかのしれませんが、難しく考えなくても大丈夫です。
バックモニターの画面を見たままの方向にハンドルを動かして大丈夫です。
左側に車を寄せたい場合は左(反時計回り)にハンドルを回し、右側に寄せたい場合は右(時計回り)にハンドルを回せばいいので、バックモニターの画面通りの方向にハンドルを動かしてください。
駐車するときはバックモニターのガイドラインに注目
車をバックで駐車するのが苦手な人は、どのくらいハンドルを動かせばちょうどいい場所に駐車できるのかを判断できないことが多いのですが、バックモニターには車の予想進路が表示されるので、見方のコツを覚えれば駐車が楽になります。
ガイドラインの使い方
バックモニターのガイドラインは「このまま車をバックさせると黄色い線の位置に車が進みます」という予想進路を表しています。
車を駐車するときはバックモニターで車の予想進路を確認しながら位置を調整すれば、目視やミラーで車の位置を確認するよりスムーズに駐車することが可能です。
車を駐車スペースに向かって斜めにバックし、赤線が駐車スペースに入ったらハンドルを進みたい方向に最後まで回し切ります。
画像ではモニターの右方向に車を寄せたいので、ハンドルを右側(時計回り)に回します。
ハンドルを回し切ったらゆっくりバックしながら、車の向きと駐車スペースに収まるまでバックしてください。
車種によってタイミングが違うので、一度でうまく駐車スペースに入らない場合はいったん前進して位置を調整しましょう。
ガイドラインの横の線と駐車スペースの線が平行になったらハンドルをまっすぐに戻します。
あとは車をゆっくり後退させればOKです。
思った場所に駐車できない場合はガイドラインを調整する
バックモニターのガイドラインを見ながら駐車してもうまくいかない場合は、見方が悪いのではなく線がずれている可能性があるので調整を行いましょう。
バックカメラの調整方法はメーカーによって違いがあり、カーナビの設定メニューに項目があるタイプやバックモニターの作動中に画面にタッチすることで表示されるタイプがあります。
設定画面を表示すれば、調整自体は画面に表示される矢印や方向ボタンを押して調整するだけなのですが、重要なのはガイドラインの位置です。
正しくない場所にガイドラインを調整してしまうとますます駐車しにくくなってしまうので、後方の50㎝、1mの箇所には目印を置き正確な距離で調整してください。
バックモニターの死角はミラーや目視で確認
バックモニターは車の後方の確認には便利ですが、バックモニターを見ていれば車の周辺の危険をすべて確認できるわけではありません。
バックモニターは、次のような状況では周辺の景色が見えにくいことがあります。
《バックモニターが見えにくい状況》
- 霧や雨、雪などの天候が悪いとき
- 夜間や屋内駐車場など暗い場所
- 照明や太陽光などの強い光がカメラに当たる角度のとき
- 雪国などで道路に光が反射している場合
その他にも、照明の種類によってはバックモニターの画面がちらついたり、温度変化で曇ったりすることもあるので、見方を覚えてもバックモニターは万能ではないと覚えておきましょう。
また、バックモニターではかなり広い範囲が見えますが、広角レンズを使用しているため距離感が分かりにくいというデメリットがあります。
子どもなどが車の後方にいる場合は、バックモニターでは遠くに見えていても意外と近い距離にいる可能性があります。バックモニターの映像ばかりを見るのではなく、バックミラーや後方を振り返っての目視などで距離感も確認してください。
また、バックモニターではカメラから離れた場所は見えにくくなっています。
バックモニターの画面だけに注目してしまうと、後方のバンパーの近くから小さな子どもが近づいてきたときに気付くのが遅れる可能性があります。
バックモニターの死角にはサイドミラーや目視で確認できる部分もあるので、バックモニターが付いている車を運転する場合も、目視などを組み合わせてしっかり周辺の確認を行いましょう。
バックモニターに関するQ&A
- バックモニターではどこからどこまでの範囲が見えますか?
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見える範囲はバックモニターの種類にもよりますが、180度近い範囲が見えるものがほとんどです。
ただし、カメラが付いている場所のすぐそばや車体の下などは見えません。
バックモニターで見えない部分は目視やミラーで確認する必要があるので、バックモニター以外の方法も併用して周辺を確認してください。
- 車をバックするときはバックモニターのどこを見ればいいですか?
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バックモニターのガイドラインを見れば駐車する位置は確認できますが、車の周辺はバックモニターだけでは確認できません。
バックするときは1か所だけを見るのではなく、車をゆっくり動かしながらバックモニターやサイドミラー、バックミラー、目視など複数の方法を組み合わせ安全確認を行ってください。
バックモニターを使いこなす第一歩は見方の理解
バックモニターはバックするときに後方の安全確認する以外に、ガイドラインを使えばスムーズに駐車を行うこともできます。ただし、見方がわからないとうまくバックできないので、バックモニターの特性や見方を覚えておきましょう。
バックモニターに映る景色は車体から離れるとゆがみが大きくなり、距離感もつかみにくくなるので後退するときはガイド線で距離を確認しながら車を動かしてください。
- バックモニターでは赤色の線が障害物を越えないように注意!
- 駐車するときはバックモニターの横の線と駐車スペースが平行になるようにする
- バックモニターだけでなく目視やミラーでの安全確認も行う
バックモニターの見方を覚えると駐車がスムーズになるので、ぜひ覚えてほしいのですが、バックモニターばかりに気を取られないように注意してください。
バックモニター死角もあるので過信せずに目視やミラーを組み合わせて安全確認を行うことも忘れないようにしましょう。。