- 車のエアコンって燃費が悪くなるのは本当?
- 風量は燃費に影響するのかな・・・
- 燃費が悪くならない使い方を知りたい!
暑くて車のエアコンをずっと使っていたら、数日前に給油したばかりのガソリンが1めもりも減っていた!
でもエアコンを使わないと暑くて耐えられないし・・・。
そういった経験をしたことがあるのではないでしょうか。
これからやってくる夏に向け少しでも車の燃費を向上させるために、エアコンを使用するとどのくらい燃費に影響するのかと、オススメの使い方をご説明します!
車関連部品会社が推奨している冷房の適正温度は、日本車なら25℃・輸入車なら22℃とのこと。
夏が死ぬほど苦手な車屋社員が、エアコンの燃費について解説していきます!
車のエアコンが燃費に影響する仕組みを解説!
真夏や真冬には欠かすことのできないエアコンですが、よく「エアコンを付けると車の燃費が悪くなる」と聞きませんか?
でも暑いのも寒いのも嫌だし・・・。
実際本当に燃費は悪くなるのでしょうか?
まず、エアコンの仕組みについて説明します!
冷房の仕組み
まずは冷房の仕組みから説明します。
かんたんに説明すると、外から取り込んだ空気を適温にしてから車内へ送り込むのが冷房です。
取り込んだ空気をエアコンガスが気化や液化を繰り返すことで冷気が作られ、その冷気が車内に入ることで涼しい風が出ます。
なので、暑い車内で冷房を付けてもすぐに涼しさを感じることはできません。
暖房の仕組み
続いては暖房の仕組みです。
実は車のエアコンに暖房機能は存在していません。
ではなぜ暖かい空気が出てくるのか?
それはエンジンから生まれる熱を利用しているからです。
車のエンジンが作動すると、とてつもない高温となります。
その高温となった状態を冷ますために冷却水というものが備え付けられ、熱を吸収→ラジエーターで冷やされる→また熱を吸収を繰り返します。
熱を吸収して熱湯になった冷却水へ空気を送ることによって温風が作られています。
設定温度や風量は燃費に関係する?
特に夏場は車内がサウナのように暑く、一刻も早く涼みたい気持ちから限界まで設定温度を下げ、風量を最大にする人も少なくありません。
エアコンには温度と風量の設定がありますが、その2つは燃費に関係しているのでしょうか?
- 設定温度による燃費への影響はほとんどない
- 風量による燃費への影響は多少関係してくる
実際に影響があるのか説明します。
設定温度による燃費への影響は?
暑い真夏には限界まで温度を下げたくなり、寒い真冬には最高まで温度を上げたくなる。
早く涼みたい、暖まりたい気持ちからそう設定する人は多いと思います。
では実際のところ、設定温度で燃費は変わるのでしょうか?
カーエアコンを製造しているカルソニックカンセイは、2017年に省燃費につながる適温を発表しました。
その発表によると、日本車は25度・欧州車(アメリカ車を含む)は22度に設定すると燃費への影響を最小限に抑えられるとされ、走行気温や外気温に関係なく同じ温度設定がよいとしています。
そのため、設定温度が燃費に大きく関係するわけではありませんが、少なくとも影響は出ると思われます。
風量による燃費への影響は?
風量をあげると冷風を作り出しているコンプレッサーが動く時間も変わるため、エンジンに負担がかかり燃費に影響が出ます。
ですが、風量は燃費が悪くなる原因が複数ある中のちいさな1つです。
暑いとつい風量を最大にしがちですが、我慢してオートにすることで燃費を良くすることができます。
そこで気にしてほしいのが、内気循環と外気導入です。
内気循環と外気導入はどっちがいいの?
さきほど出した内気循環と外気導入ですが、使い分けることで効率的に車内の空気を整えることができます。
内気循環と外気導入はそれぞれ以下の役割があります。
- 内気循環は外気が車内に入ることをある程度抑えられる
- 外気導入は外の空気を取り込んで車内の換気をする
もう少し詳しく説明していきます。
内気循環とは
内気循環は外気が車内に入るのをなるべく抑え、車内の空気を循環させる役割を持っています。
花粉の侵入を防いだり、トンネルの中や大型ディーゼル車のうしろを走るときなど外気が汚れている環境の中を走るときにも内気循環がオススメです。
また、冷房を使用するときは内気循環の使用が推奨されています。
最初に窓を全開にしてから【エアコン+外気導入】で走行し、ある程度車内の熱を外に出してから【エアコン+内気循環】にすると効率的に車内を冷やすことが可能に。
比較的外気温が高い雨天時などは外気の湿度が高いので、外気導入ではなくエアコンと内気循環の併用がよいとされています。
便利な内気循環ですが、長時間使用していると乗車人数の関係で二酸化炭素濃度が高くなるので注意が必要です。
外気導入とは
外気導入は言葉の通り外気を車内に取り込むものです。
車内の気温を外気温により近付けることができるので、ガラスが曇っているときは外気導入を使うと曇りが取れやすくなります。
例えば冬にフロントガラスが曇ってしまい、見にくいことがありませんか?
車内より外の気温が低いため起こる現象ですが、乾燥した外気を取り込むと曇りが徐々に取れるため、外気導入を使うことをオススメします。
ただし、外の空気をなかに取り込むため、前の車から排出されている排気ガスのにおいや飲食店付近を走行したときには食べ物のにおいなどがダイレクトに車内に入り込んでくるので注意です。
上手に使えば燃費への影響は抑えられる
以上、エアコンの仕組みと燃費への影響でした。
基本的には燃費へ影響が出ますが、冷房と暖房それぞれの仕組みを理解し上手に使うことで燃費への影響は最小限に抑えることができます。
急いで冷やしたい、暖めたいの気持ちから風量を最大にしたり温度を限界まで調整したりしてしまいがちですが、その気持ちをグッと抑えることで燃費もよくなります。
- エアコンの使用は燃費に影響が出るが、使い方次第
- 効率的に車内を冷やすには内気循環がカギ
- 風量を強くするほどエンジンに負担がかかる
車のエアコンについて説明しましたが、いかがだったでしょうか?
これからの季節、エアコンの利用が増えてきますので、使い方に気を付けて燃費よく車に乗りましょう!